微分積分学 I (2023年度工学部IV群)

2023年2月2日17:22作成

2023年5月15日18:51更新

授業の日時,教室

  • 対象クラス:S1-22, 23
  • 月曜日3時限目
  • センター2号館4階2406教室

教科書

この授業は次の教科書に沿って進めます.特に演習は教科書中の演習問題を中心に行います.

微分積分学講義
野村隆昭 著
共立出版

授業の進め方,演習について

演習でスタート

  1. 毎回の授業の最後に,次回の演習解答者を指名します.
  2. 指名された人は翌週の授業が始まるまでに,担当の問題の解答と,自分の学籍番号と氏名を黒板に板書しておいてください.わからなければ教科書末などにある解答を見ても構いませんが,その場合には,解答を丸写しにするのではなく,自分の言葉でかみくだいて板書してください.
  3. 板書してくれた解答を私が添削しながら解説することで演習を進めます.

重要ポイント:演習問題は必ず自分で説いてみておくことが大切です.解答者として指名されていない問題も含め,全ての演習問題を各自で解いておくようにしてください.

大学の授業はクラスの人数が多く,担当教員が全ての受講者を毎回ケアすることはできません.各自で自分の理解度を計り,必要があれば授業後に質問に来るなどの対策を取るようにしましょう.

続いて講義

一般に数学の講義では

  1. 基本的な概念の説明 (定義と呼ばれます)
  2. それらの概念の大切な性質 (定理や命題と呼ばれます)
  3. 上の基本性質を用いて計算したり,問題を解決する方法 (例題)

についてお話しします.基本性質がなぜ成り立つかという理由の説明は「証明」と呼ばれます.証明は基本性質の内容をより深く理解するために説明されるもので,暗記する必要はありません.

講義の最後に,次回の演習の解答者を指名します.

授業予定

以下はあくまで予定であり,事情により随時変更されることがあります.

4月17日 数列の極限

  • ガイダンス
    • 科目の学習内容
    • 高校微積からの切り替え
    • 授業の進め方,学習のコツ
    • 成績評価の方法
  1. \varepsilonN論法(数列の極限の定義)
  2. 使用例
  3. 数列の極限の性質:
    1. 四則演算との可換性
    2. はさみうちの原理(復習)

4月24日 実数の連続性

  1. 数列の極限の補足
    1. はさみうちの原理の証明
    2. \pm \inftyへの発散と,その例
  2. 実数の連続性
    1. 切断と連続性の公理
    2. 上に有界な集合の上限の存在
  3. 数列への応用
    1. Cauchy列の定義
    2. Cauchy列の極限の存在

5月1日 休講

5月8日 関数の極限と連続関数

  1. 実数の連続性の復習
  2. Cauchy列の応用:Bolzano-Weierstrassの定理
  3. 関数の極限
    1. \varepsilon\delta論法による極限定義
    2. 右および左極限
  4. 連続関数
    1. 開区間上の連続関数
    2. 閉区間上の連続関数
    3. 連続関数の合成は連続関数
    4. 連続関数の和,積,商は連続関数
  5. 連続関数の性質
    1. 中間値の定理
    2. 閉区間上の連続関数は最大値,最小値を持つ

5月15日 微分と導関数

  1. 微分と導関数
    1. 関数の平均変化率関数と微分
    2. 導関数
  2. 導関数の基本性質
    1. 四則演算との関係:線形性,Leibniz則,分数関数の微分
    2. 連鎖律(合成関数の導関数)
  3. 平均値の定理

5月22日 初等関数

5月29日 Taylorの定理

6月5日 増大度とその応用

6月12日 定積分

6月19日 中間テスト

6月26日 定積分の基本性質

7月3日 原始関数とその計算法

7月10日 広義積分

7月17日 海の日

7月24日 Γ関数とB関数

7月31日 期末テスト